騰落レシオは目先の天井サインか? | 相場一点喜怒哀楽 | マネクリ マネックス証券の投資情報とお金に役立つメディア

東証プライム市場の騰落レシオ(25日)は過熱感が強い

今週(8月11日週)の東京株式市場は堅調ながらも、短期的な過熱感が意識される展開となりそうです。米国市場では先行きの利下げ期待の高まりなどによって、センチメントが改善しています。日本株にとっては、米国の利下げはドル安・円高要因につながることで上値を抑える要因となりますが、海外投資家による資金流入期待が主力株への循環物色の支えとなります。

一方、東証プライム市場の騰落レシオ(25日)は8月8日時点で146.85%と過熱感が強く、2024年以降最高水準まで上昇しました。騰落レシオは一般的に、120%以上で買われ過ぎ(天井圏)、100%は中立、70%以下で売られ過ぎ(底値圏)という見方をします。

【図表1】プライム指数と騰落レシオ(25日) 出所:QUICK Astra ManagerよりDZHフィナンシャルリサーチが作成

騰落レシオの天井と指数の天井は必ずしも一致しない

騰落レシオ底値圏では有効に機能しますが、天井圏では工夫した見方が必要です。図表1をみると、騰落レシオの底値と指数の底値は概ね一致していることが確認できます。しかし、騰落レシオの天井と指数の天井は必ずしも一致していません。例えば、2024年1月25日から2月5日にかけて130%以上に上昇する場面がありましたが、実際に指数が高値をつけたのは2ヶ月後の3月22日でした。また、2025年5月15日に146.54%まで上昇しましたが、指数はその後も大きな押し目を入れることなく上昇が続きました。

騰落レシオが買われ過ぎまで上昇したからといって、持ち株を売却してしまうと利益を取り損ねてしまうことがあります。数値だけで買われ過ぎを判断するのではなく、あくまで指数の上昇トレンドが継続していることを追認するひとつの確認材料にする程度がよいでしょう。

上記を踏まえた上で、騰落レシオ120%以上の局面では少し複雑な見方をしてみましょう。2024年のケースでは130%台に上昇した後でも指数は約2ヶ月上昇が続きましたが、指数が目先の天井をつける付近で再び騰落レシオは130%台まで上昇する場面がありました。もし、2025年5月15日の140%台の水準が上昇トレンド継続を追認する確認材料だったとすれば、当時と同等レベルまで上昇した8月8日時点の140%台は、指数の天井が近い警戒サインになりえます。

日本株も目先的には上昇一服との見方ができそう

【図表2】日米の騰落レシオ(25日) 出所:QUICK Astra ManagerよりDZHフィナンシャルリサーチが作成 図表2は全米をカバーする騰落レシオ(25日)と、日本のプライム市場の騰落レシオ(25日)の2025年のみの推移を比べたものです。日本と米国の祝日の数やタイミングは異なりますが、比較感がわかりやすいように日付を調整しています。

これをみると、5月当時の140%台は米国市場の騰勢に連動していたようですが、足元の米国市場は指数が高値更新基調にありながらも、騰落レシオは7月25日を直近のピークに低下基調になっています。これが米主要指数のまもなくの反転調整を示唆しているとすれば、日本株も目先的には上昇一服との見方ができるでしょう。

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